京の夏の風物詩・祇園祭。浴衣女子が押さえておきたい見どころ紹介!

京の夏の風物詩・祇園祭。浴衣女子が押さえておきたい見どころ紹介!

京都の夏と言えば「祇園祭」が有名ですよね。
祇園祭とは平安時代から続くお祭りで、疫病の退散を祈願するものです。
祇園祭を見に浴衣で行かれる方も多いと思いますが、祇園祭をもっと楽しむための情報を紹介します。

祇園祭の期間は7月1~31日の一カ月にわたり、祇園にある八坂神社などで毎日のように神事が行われます。17日と24日に行われる山鉾巡行がクライマックスとされ、それぞれを「前祭(さきまつり)」「後祭(あとまつり)」と呼びます。14~16日の「宵山」の期間中は23基もの山鉾が建てられ、その辺りは夕方になると歩行者天国となって一気ににぎわいが増します。浴衣姿の人もたくさんいて、とっても華やかになりますよ!

山や鉾の豪華な装飾品にも注目

「山鉾巡行」は文字通り「山」「鉾(ほこ)」と呼ばれる山車が街なかを巡る神事。毎年10日頃から組み立てられ、宵山では完成した山鉾を間近で見ることができます。木と縄で組み立てられた山鉾は、豪華な懸想品(装飾品)で飾られ、数百年前から伝わる貴重な品もあることから「動く美術館」とも呼ばれています。

中でも有名なのが「函谷(かんこ)鉾」の懸想品。旧約聖書の一場面が描かれたベルギー製のタペストリーは16世紀末のもので、重要文化財に指定されています。現在は復元新調されたものが鉾に掛けられていますが、文化財のものは期間中、会所と呼ばれる建物で展示されています。

それぞれの山鉾には日本や中国の故事をもとに作られたものも多くあり、安産、出世、勝ち運など、その逸話にちなんだご利益のお守りを授与品として作られているところも。特に女性に人気なのは「保昌山」。こちらは和泉式部の恋愛にまつわる逸話に由来していることから、縁結び祈願のお守りをいただくことができます。

地元の人気店も…。お祭りはやっぱり夜店が楽しい!

宵山の期間中は夕方になると夜店がズラリと並びます!かき氷やわたあめなどの定番もののほか、歩行者天国のエリアにある飲食店が夜店を出して、お祭りだけの特別メニューを販売されることも。

中でも毎年人気なのが、中華料理店「膳處漢(ぜぜかん)ぽっちり」の特製豚まん。一口ほおばるとじゅわっと肉汁がしみ出し、一度食べたらとりこになります。毎年楽しみにしているリピーターも多く、早々に売り切れてしまうのでご注意を。

山鉾が多く並ぶ室町通には昔から着物問屋が多く、宵山の期間中は浴衣や着付けに使う小物類をリーズナブルな価格で露店に出されています。帯締めや帯留め、扇子などをその日の浴衣に合わせて買ってコーディネートにプラスしてみるのもいいですね!

下駄の履き方を工夫して、鼻緒擦れ対策を

鼻緒擦れ対策

浴衣でのお出かけで困るのが、歩き疲れてしまうこと。普段から下駄を履き慣れている方は少ないですし、下駄の多くはスニーカーのようにクッション性がなく足裏が痛くなりやすい、鼻緒がきつくて擦れてしまう…なんてことも多いですよね。

足裏の痛みについては、靴下専門店で売られている「トングサンダル用フットカバー」がおすすめ!足裏にクッションの付いたタイプを選ぶと痛くなりにくいですよ。

鼻緒の痛み対策では、履くときに小股(親指と人差し指の間)に鼻緒が当たるまでグッと深く足を入れず、指に少し引っ掛けるようにします。そうすると、鼻緒擦れによる痛みが起こりにくくなります。また、浅く履く方が「粋でかっこいい」と言われていますよ!

まとめ

今回は、祇園祭でもっともにぎわう「宵山」を中心にお伝えしました。夜店からは食べ物のいい香りがただよい、つい「花より団子」状態になりがちですが、豪華に飾られた山鉾もじっくりと見てその魅力を感じてみてくださいね。
また、浴衣姿でたくさん歩くと、どうしても足に疲れが出てきてしまいます。履き慣れない下駄からくる痛みは、小物使いや履き方で予防することができますので、記事を参考にぜひ試してみてはいかがでしょうか。

おくむらかなこ

関西在住のライター。ビンテージファッションが好きで、その延長として着物も普段着として楽しむように。大胆な色柄が多い昭和初期のアンティーク着物が特に好み。京都のガイドブックや情報誌の編集・ライターをしていたことから、京都の文化やグルメにも詳しい。

着物ライター おくむらかなこ
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