歴史ある酒蔵が並ぶ街・伏見は日本酒好きもそうでなくても楽しめる!

歴史ある酒蔵が並ぶ街・伏見は日本酒好きもそうでなくても楽しめる!

京都市の南部に位置する伏見。かつては「伏水」と呼ばれていたほど上質な地下水が潤沢で、その水を使った日本酒の街としても有名です。現在もなお日本を代表するお酒の街ですが、古い酒蔵をリノベーションした見学施設やレストランが増え、観光地としても人気です。今回は、その中でもイチオシのスポットをご紹介していきます!

風格ある酒蔵が並ぶレトロな街並み

酒蔵が集まる町は、京阪・伏見桃山駅か近鉄・桃山御陵前駅から徒歩数分のところ。大きな酒蔵が建ち並ぶ様子は、威風堂々としていて京都市中心部の町家とは一味違う風情があります。酒蔵を使った施設の見学のほか、「十石舟・三十石船」と呼ばれる船での周遊も人気。昔ながらの小さな船で宇治川の派流「濠川(ごうがわ)」を進み、坂本龍馬の襲撃事件の現場となった寺田屋も船から見ることができますよ。
同じ“伏見”でも伏見稲荷大社とは数駅離れているのでご注意を。飲食店は11時頃から営業を始めるところが多いので、伏見稲荷を朝一番に参拝し、その後ランチを兼ねて酒蔵のある街並みに移動するのがおすすめのコースです。

試飲で日本酒に目覚める!?「月桂冠大倉記念館」

明治時代に建てられた酒蔵を改装し、月桂冠の歴史が分かる資料館になっています。これまでに使われてきた道具や少しずつ改良されてきた瓶やパッケージの変遷を知ることができます。
見学の最後には、月桂冠がつくる日本酒の試飲も。3種ほどいただける中には、ワインのようなフルーティーなものもあり、これまで日本酒には馴染みのなかった人も、これを機に日本酒ファンになることもあるそう。

また、事前に予約をしておくと、「酒香房」という酒蔵の中も見学することが可能。スタッフの方のお話を聞きながら、本物の「もろみ」が発酵されていく過程を見ることができますよ。

地ビールも豊富「キザクラカッパカントリー」

カッパのCMでおなじみの黄桜が運営し、レストランや見学施設を集めたキザクラカッパカントリー。もとは日本酒の会社ですが、最近は地ビールも多く手掛けています。レストランではもちろん、お酒もビールもいただくことができますよ。

ランチメニューは定食が中心ですが、お酒も飲みたいし食後は別のカフェでスイーツも…という方には、単品の「地ビールカレーうどん」(セットのいな寿司やちらし寿司を付けなければ790円)がおすすめ。一般的なカレーうどんのようにだしで伸ばしていないので、地ビールを隠し味にした旨みが麺によく絡みます。
日本酒、ビールともに種類が豊富で悩むところですが、辛口ですっきりした味わいが好きな方には「坤滴(こんてき)」(530円)というお酒を。基本は冷酒で出していただけますが、スタッフの方がおすすめ飲み方として、1杯のみ温めてくれることも。
酒蔵を改築した店内は広々として開放的。席数も多いので、グループでの食事にも最適です。

伏見名物のセレクトショップ「伏見夢百衆」

伏見夢百衆は、月桂冠の酒蔵だったところをショップとカフェに改装した施設。こちらでは伏見の各メーカーのお酒およそ100種がラインナップされているので、比較して購入したいときに便利です。お酒だけでなくお漬物や雑貨など、こちらだけで京都みやげが揃うと言っても過言ではありません。

大正ロマンただようクラシックなカフェでぜひ試していただきたいのは、「清酒アイスクリーム」(650円)。バニラアイスに清酒をかけて味を楽しみます。バニラアイスと相まってまろやかになるので、日本酒ビギナーさんにも好評。とはいえ濃厚なお酒ですので、未成年や車の運転をされる方は控えてくださいね!

ゆったりとした風情は、足を延ばして行く価値あり

日本酒ファンはもちろん、そうでない方も楽しめる伏見エリア。昔の風情を残した街並みは美しく、京都の中心部ほど混みあってはいないのも嬉しいところ。着物を着て、ゆったりと街歩きを楽しんでみませんか。

おくむらかなこ

関西在住のライター。ビンテージファッションが好きで、その延長として着物も普段着として楽しむように。大胆な色柄が多い昭和初期のアンティーク着物が特に好み。京都のガイドブックや情報誌の編集・ライターをしていたことから、京都の文化やグルメにも詳しい。

着物ライター おくむらかなこ
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