下鴨神社の門前名物をいただきます♪ ~真夏の京都さんぽ<後編>~

下鴨神社の門前名物をいただきます♪ ~真夏の京都さんぽ<後編>~

長い歴史と広大な敷地を持つ京都の世界遺産・下鴨神社。本殿へのお参りのほかにも見どころはたくさん!後半となる今回は、下鴨神社の摂社「河合神社」や門前名物の甘味をご紹介します。120%下鴨神社を楽しみたい方、必見です!

絵馬にお化粧をして美人祈願「河合神社」

下鴨神社の境内のもっとも南に位置する摂社「河合神社」。こちらの神様「玉依姫命(たまよりひめのみこと)」は美容、安産、育児、縁結びなど、女性の多くが持つ願いを叶えてくださると言われています。中でも有名なのは美人祈願。
こちらでは手鏡をかたどった絵馬「鏡絵馬」に願い事を書いて奉納します。絵馬の形だけでなく、書き入れる内容もユニーク。それは、ねがいごとを書く以外に、鏡(絵馬)に写る顔(もとから目、鼻、口が描かれています)にお化粧をほどこします。自分の愛用している化粧品でもいいですし、神社で用意されている色鉛筆でもOK。自分のなりたい顔を描き奉納することで「こんな素敵な美人になりたい」と祈願できるのです。
ベースとなる目、鼻、口はもともと同じなのに、奉納された絵馬の顔は実にさまざま。とても可愛く変身している絵馬もたくさんあって、一つ一つ見るのも楽しいですよ。
お参りの後には、下鴨神社で採られたカリンの果汁でできたドリンク「美人水」をいただいてひと休み。美しさにさらに磨きを掛けましょう。

あんこが自慢の和菓子店でおしるこを「さるや」

「さるや」は下鴨神社の鳥居の目の前にある甘味処。茶店風の簡素な店構えですが、地元のあんこ専門店「宝泉堂」が営むお店だけあって、上品で繊細な味わいが魅力。厳選した丹波産のあずきで毎日炊き上げるあんこを使った和菓子は、ぜひ味わっていただきたいです。
こちらの名物は葵祭にゆかりのある「申餅」。いただくと無病息災で過ごせると言われています。こちらもおすすめですが、夏の間は抹茶味のかき氷のほか、あんこを凍らせてアイスキャンディーにした「氷の花」などひんやりしたお菓子が特に人気。
あんこをより味わいたいなら、「冷やししるこ(510円)」がおすすめ。よく冷えたおしるこに、もちもちの白玉。控えめな甘さで後味もあっさりしていますよ。
本殿の周辺は日当たりがよくとても暑くなるため、参拝後の休憩で涼むにはぴったりの場所。こちらで休憩しながら、次の行き先をゆっくり考えてみてはいかがでしょうか。

下鴨神社に由来するみたらし団子がいただける「加茂みたらし茶屋」

下鴨神社を訪れた後は、神社の西部にある甘味処「加茂みたらし茶屋」に寄り道してはいかがでしょう。こちらは名前の通り、みたらし団子が名物のお店です。実は、みたらし団子は下鴨神社が発祥なんですよ!「糺の森」にあるみたらし池に湧いて出る水泡を団子に表していると言われています。
店内ではおしるこやわらび餅もいただけますが、こちらへ来たならやはり「みたらし団子3本セット」(¥420)を。このみたらし団子、よく見てみると先についた1個と他の4つが離れて付いていることがわかりますよね。これにもちゃんと意味があるんです。
諸説ありますが、有名なものではいちばん上の1つは頭、そのほかの4つは四肢を表しているという説。一人で3本も食べられるかな?と心配な方もいるかもしれませんが、お団子の1つずつが小ぶりなのでペロリと食べられますよ!

自然に囲まれた下鴨神社は街なかの避暑地

下鴨神社は街なかからそう離れていはいないものの(観光の中心地・祇園四条駅から下鴨神社最寄りの出町柳駅は乗車時間5分ほど)、鴨川や糺の森など豊かな自然に囲まれていてとてもゆったりと過ごせます。
少し歩いただけでも汗ばむ浴衣でのおさんぽは、深い木々に覆われた“避暑地”へ出かけてみませんか?

おくむらかなこ

関西在住のライター。ビンテージファッションが好きで、その延長として着物も普段着として楽しむように。大胆な色柄が多い昭和初期のアンティーク着物が特に好み。京都のガイドブックや情報誌の編集・ライターをしていたことから、京都の文化やグルメにも詳しい。

着物ライター おくむらかなこ
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